綿虫日和

風鎮の杜のざわめき神迎

十一月も末。

龍田大社まで足を伸ばしてみたが、終日曇りで風もなく、まさに綿虫日和。
案の定、行くところ曲がるところ、どこでもふわふわと綿虫が泳ぐように浮いている。
人の目の高さを飛ぶせいか、ぶつかりそうになるが、目纏のように目に入ることはない。

龍田大社の創建は崇神で、天武が始めたという七月の風鎮際の手花火でも知られている。
龍田越えで難波から帰ってきた虫麻呂が後から来る主人のために、まだ桜が散らないよう、風鎮めの祭をしようという長歌にも詠われており、その万葉歌碑が舞殿の横に建立されていた。まだ日が浅い感じがしたが、広く取った敷地にはツツジの返り花も。

紅葉もいよいよ終盤となってきたが、さすが龍田さんのことだけはある。
残り紅葉には濁りも少なく、何とも言えない気品さえ感じることができた。

“綿虫日和” への4件の返信

  1. 綿虫の出やすい気象条件があるのですね。
    恐らく目にしているとは思うのですが気づかないだけかもしれません。
    昨日は眼科、耳鼻科、歯科と掛け持ちしました。
    白内障のせいですべてが朦朧状態で元々観察力が鈍いだけに見過ごしていることが増えてきました。

    1. まず風の少ない日がチャンス。雑踏でない、車も通らない、例えば神社仏閣、畑道など行ってください。堤防散歩中などで群れていて、よく顔にぶつかってくるメマトイとは違います。
      クリオネのように羽を広げて浮かんでる可愛い虫です。北国では雪の降り始めるころに飛ぶことから、雪蛍、雪虫とも言います。

  2. 綿虫って今の季節なんですか。調べなどせずそっと通り過ぎたいご仁ですね。
    三室山~龍田川あたりも今や「冬紅葉」の様相でしょうか。

    1. いったんこれに気がつくと可愛くてファンになりますよ。散歩中にも、これを発見するといよいよ本格的な冬が近いなという感を強くします。
      ただ、この虫は熱に弱いそうで、手のひらにのせるだけで弱ってしまうそうです。ただ眺めてやるだけです。

      まさしく冬紅葉、別名「残る紅葉」の季節です。談山神社など平地以外はもう終わったようです。

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