一夜限りのベジタリアン

鶏鳴かぬ落人村の山椒魚

夏の季語だという。

名の由来は、山椒の香りがするからというが、オオサンショウウオならそうかもしれない。
一般には山椒魚は2,30センチくらいで、すらっとした肢体だから肉なんかあるかと思えるくらいだが、ところによってはこれを干したものを焼いて食わせる店や宿がある。
山深いところ、山椒魚は貴重なタンパク源であった集落だ。ここは、平家の落人が隠れ住み、鶏を飼ってはならないという決まりを長く守ってきたと伝えられている。
その村の宿では、山椒魚の焼いたものが目玉となっているが、ゲテモノが苦手な僕はイモリのようなものを顔の前に突き出されたら、さすがに顔をそむけてしまう。かくして、ほかのメンバーがうまいうまいとぱくついてるのを横目に、なんとも情けないベジタリアンになるしかないのである。

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