みよしのの岩まで碧く水澄める
水神にすは雷神の来意かな
盆地と違って東吉野は涼しかった。
なにより、高見川に代表される川のそばの爽やかさには救われた。
とくに、今回初めて丹生川上神社(中社)まで足を伸ばしたことは大成功だった。
この神社は古代の離宮跡に創建されていて、近くには雄略天皇にまつわる伝説の名をもつ集落もあって、大変古い歴史をもつことに驚く。
祭神は「罔象女神(みづはのめのかみ)」で、いわゆる水神である。天武のときに社として起こしたのが始まりで水を扱う業者、電力会社、製氷会社、氷菓会社などの信徳が篤い。宮のすぐ前を水量豊富な丹生川が流れており、いかにも神域にふさわしい場所である。「丹生」とは水銀が産する場所を示すが、上社、下社もあって果たしてここがそうだったのかどうか、白州正子あるいは司馬遼太郎の著作でも読めば分かるかもしれない。
二句目は作ったような句だが、実際に神社を散策していると雷さまがとどろき、いまにも雨が降ってくるのではないかと思わせる雲行きになってきたのを詠んでみたもの。さいわい数回谷に響いただけでどこかへ行ってくれたのだが。
罔象女神(みづはのめのかみ)難しい読みですね。
由緒ある歴史的な神社、やはり奈良でこそですね。
水の神様を怒らせたら怖いですね。
近頃の水害は水神の祟りのように感じます。
その水神が雷様を呼び寄せたのか当地では夕方6時ぐらいすさまじい天を切り裂くような稲妻と雷がとどろきました。
まさに二句目ぴったり。 水神にすは雷神の来意かな
何にお怒りなのか神のみぞ知る・・・
名古屋でも雷雨だったのですか。
水神は水の恵みをもたらしてくれる神さまですが、雷神さんは風の神さま、本来災厄から守ってくれる神さんです。度がすぎると暴れる神になるのかも。
稲光は名前からして、豊作を約束してくれるんですが、近づいたら危険。怖さを知らず河川敷に残ったままでは、どうか落ちてくれというものです。