ぬたうって客近づけぬ牡鹿かな
東大寺南門のすぐ前に鹿の沼田場がある。
気づく人は少ないと思うが、三笠山からの細流(吉城川)が門前数十メートルのところに流れており、小さな橋がかけられているのがそれだ。その下をのぞくと、とくに護岸もしてない岸に所謂沼田場がある。
見ていると、定員は一匹ほどで、立派な角を生やした牡鹿がごろんごろんと「沼田うち」をしているのが終わるのをじっと待っている別の牡鹿がいる。あきらかに序列がついているようで、若い者が近づこうものならたちまち追っ払われている。
こうして、全身にたっぷり泥をしたたらせた牡鹿が悠然と参道に上がってくると、煎餅を給餌したり、自撮りを楽しんでいた観光客がいっせいに引いて牡鹿の通り道ができる。
沼田場を独占してつけた泥は鹿にとっての勲章でもあるのだ。
そういえば東大寺の前にそのような泥田場のような水場がありましたね。
泥浴びにも序列があるとはどの世界も似たり寄ったりですね。
動物がこのように泥を浴びる習性はやはり寄生虫を防ぐためでしょうか?
昔、飼っていた愛犬も時々泥んこになって転がっていました。
てっきり遊んでいるとばかり思っていたら連れ合いが鹿も犬も象もカバも同じだと・・・
我々がお風呂に入るようなものかな~?
泥は浄化作用があるのかしらね、そういえば昔、泥化粧なるものが流行ったような。
確かに田んぼに長く入っていると足が真っ白になることは経験済みですが。
これも美白効果でしょうかね。
毛皮に覆われた獣の場合は寄生虫落としがメインでしょうかね。猪のダニって、1センチくらいもあるんですよ。
何千匹もいる奈良公園はあちこちに鹿の沼田場があります。
そんな所があるんですか。なるほど、面白い。序列社会なんですね。泥を浴びた鹿のドヤ顔が目に浮かびます。
この所アウトドアの予定があるとことごとく雨、どうもペースに乗れません。明日からの甲子園も怪しそうですね。
奈良公園の王者も、鹿苑に追い込まれてあの立派な角が切られてしまいました。もちろんすべての牡鹿ではないですが。一昨日までの三日間ほど恒例の「角切り」でした。これも季語になっています。
この先一週間の予報は芳しくありませんね。気温も低いようで、Tシャツだけの季節も終わりましたね。