県外のナンバー並び走り蕎麦
神職の種より育て走り蕎麦
新蕎麦の季節である。
江戸蕎麦も老舗が多くてどこもうまいが、味にバラエティがあるのはやはり信州ではないだろうか。
とくに店ごとの出汁が特徴があって、ひとつの街をうろつけば店の数だけ味があるのがよい。
知らない街では、自分であれこれ調べるよりも、まず地元の人をつかまえてお気に入りの店を聞くのが手っ取り早い。
ただ、マスコミの影響は大きく、ちょっとテレビで紹介でもされれば他府県からわっと押し寄せて、味が荒れたり、客あしらいがぞんざいになったりとか、あの味をもう一度と数年後行ってみるとがっかりすることがあるのが残念だ。
新米と古米の区別はすぐつきますが蕎麦だけはあまり食べる習慣がなかったせいか味の区別がつきません。多分出汁と香りなのでしょうね。
蕎麦通ではないので断言はできませんが二十数年前に静岡のどこかで食べた10割蕎麦が美味しかったのが強烈な印象として残っています。
ほそ打ちのそばでのど越し、香り抜群で初めて蕎麦が美味しいと感じた瞬間でした。
もう一度あのそばを味わいたいと思うものの蕎麦屋の名前も場所も記憶にないのが残念です。
新蕎麦はやはり香りを楽しむものでしょうか。新酒、ボジョレヌーボのような、新しさ自体に意味を持たせるものでしょうね。
信州の蕎麦を知るまではうどん派だったし、通でもないのでよく分かりませんが、肌理、喉ごし、香り、出汁の微妙なバランスで、「これは」というものがそれぞれの人にありそうです。