今号が終の遺稿の秋淋し
新会報が届いた。
すでに鬼籍にはいられた先師を囲む会の、年一回の近況報告をかねた会報だ。
20年あまり中断していたが、幹事のお声掛かりがあって再開したばかりの初号がTさんの最後の遺稿となった。
先週亡くなったTさんの稿のどこを見ても、病や死を感じさせるものは微塵もない。
相変わらず、論理構成が整然としたなかにもユーモア、エスプリに効いたエッセイである。
入稿が8月1日とあるので、そのときには健康であられたのだろうか。
それだけに悲しみはよけいにあふれてくるのだ。
「文は人なり」とはよく言ったものですね。
きっと病気の有無にかかわらず達観した生き方だったのでしょうね。
毎日駄文を垂れている身には一入身にしみいります。
30代の頃からのお付き合いで、会報のメンバーは70代、80代の方々が大半。記事・文章を書く部局のOB会ですので、800文字で近況を伝え合う会報も毎年の楽しみになりました。再開初号からショッキングなニュースです。