水も滴る小牡鹿の

沼田場より参道闊歩の牡鹿かな

全身に泥をつけた牡鹿が観光客でごったがやす参道に出てきた。

南大門と大仏殿の中間に小川が流れていて、その橋の下にいい具合の沼田場があるのだ。
小川と入っても、ちょっとした渓のようになっていて水場もあるので、夏にはよく水浴びをしたり、涼をとったり、鹿にとっては格好の休み場のようだ。
その日通りかかったら威嚇するような声が聞こえたので、下をのぞくと今しも沼田場に近づこうとする牝鹿に歯を剥いている牡鹿がいる。彼は沼田場をから立ち上がると追いかけるようにして相手に向かって行き、そのまま参道に出てきた。
煎餅などやってきゃあきゃはしゃいでいる観光客もこれにはびっくり。
何しろ首から腹から尻まで泥が滴たるほどの濡れようだから、近づかれたら大変と凍り付くようにして遠巻きに見ている。

恒例の角切りの時期は終わったばかりで雄のシンボルこそないが、野性味をのぞかせるには十分なシーンであった。

“水も滴る小牡鹿の” への2件の返信

  1. そう言えば大仏殿に向かう途中水場がありますね。
    いきなり突進する鹿に観光客もさぞ驚いたでしょうね。
    私などパンフレットを読んでいて後ろから突然奪われて悲鳴をあげてしまいました。
    今日、末っ子孫が19日から修学旅行に行くからとお小遣いを貰いに来ました。
    何が一番楽しみかと問えば大仏様と鹿だそうです。
    鹿に煎餅をやるのが楽しみらしいです。
    「お土産欲しい?」と聞かれたので「お土産はいいから南大門の金剛力士像の「阿吽(あうん)の呼吸」という言葉の意味を教えてね」と 言ったら不思議そうな顔をして帰って行きました。

    1. 鹿は逃げれば逃げるほど追ってくるので、子供などは怖くなるでしょうね。手に何か持ってるとみると向かってくるので、いつも目を合わさないようにしています。

      大仏殿では柱くぐりもするのかな。
      皆と一緒のお泊まり旅行だから一生の思い出になりますね。
      何かひとつでも記憶にとどめてくれたら嬉しいな。

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