薄暮点灯怠らず

痛ましき事故の現場や秋の蝉

もうかなり標高の高いところだが蝉の声がする。

国道169号線というのは奈良市に発して吉野から川上村、北山村の隘路を這うようにして新宮に至る道路だが、川上村から下北山村の境界は台高山地と大峯山地を結ぶ鞍部のようになっていて、複雑なループ型のトンネルなど険しいルートとなっている。
先日そのトンネルの一つで火災事故に発展した事故があり、3人が亡くなったばかりである。
実際に走ってみて思ったのだが、とくに天気がいい日が要注意で、トンネル突入寸前はフロントガラスに日が差して前方が見にくく、内部がよく見えないことが多い。突入後も明るさの落差が激しくて、目が慣れるには数秒の時間が必要だ。
今回の事故もトンネル内がカーブしており、トンネルに突入した車がセンターラインを越え対向車にぶつかったのが原因だと聞いた。
衝突された車もとんだ災難だが、僕の推理ではおそらくヘッドライトを点けていなかった、あるいは出口に近いということで消していたのではないか。もし点灯していれば、いくらトンネル突入直後眩しいとはいえ対向車は気がつくはずだからである。
長いトンネルでも点灯せずに平気で走っているドライバーが結構多いが、トンネルにおけるヘッドライトの役割を十分認識してない、言ってみれば愚かなドライバーとも言える。薄暮になっても無灯火で走る輩もまた同じである。自転車の無灯火も他者からは見えにくいという意味で同罪である。
点灯は早ければ早いほど身を守る。このことを胸に刻んで命を大事にしたいものだ。

“薄暮点灯怠らず” への2件の返信

  1. 最近白内障が進み視力が衰えつつあり、交通標識も間近まで来ないと見えにくい状態である。
    運転中は極力神経を集中させているつもりであるがたまに考え事をする癖があり目的地を見逃してしまう事も多くなってきた。
    夜の運転はもちろん知らない場所は避けている。

    私が最も気になるのはヘッドライトをハイビームにしたままの人、又眩しく光るライトをつけている人には悩まされる。

    加害者はもちろん被害者にもなりたくない。
    免許証返上も遠い先の事ではないような最近の心境である。

    1. ここ奈良は車が必須なので簡単に免許返上とはいきません。
      最近眼鏡なしで車を運転してますが、それでも夜とかは光が滲んで見えたりするので眼鏡をかけます。今回の大台ヶ原行きもトンネルが多いので用心のため昼間でも眼鏡をかけました。
      目の健康も大事ですね。

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