掃くのが日課

沙羅落花朝な夕なの往き帰り

玄関の姫沙羅がまだ咲き続けている。

姫沙羅というのは一般の沙羅とはちがって一日花でもなく花も小さいが、数多く芽をつけて咲くようである。どちらかといえば地味な花で、花よりもむしろ幹の肌の色、滑らかさを愛でる木であるらしい。
いっぽう旧居では沙羅だったので、椿のような花が咲いてはすぐにぽろぽろ落ちて、玄関から道路にこぼれたりするのを眺めては毎日出勤し、帰宅したものである。

寺には娑羅の花が似合う

真言宗花沙羅散らす大僧房

玄関先に姫沙羅が散っている。

ずいぶん前から咲いているが、雨がずっと降らなくて、乾いたまま散ってゆくのを見るとちょっと違うなという気がする。
やはり、梅雨時の花なので、紫陽花同様にしずくが似合うと思うのだ。
その紫陽花で知られる矢田寺では、いくつかある僧房のひとつにすっくと一本、堂々とした夏椿が辺りを払うように立っている。これなどは、無言ながら気品を漂わせ、紫陽花に負けない存在感がある。
沙羅の花はやはり寺院に似合う。