大阪の背骨

生駒越え上町台地の夏霞

ブラタモリじゃないが、なるほど上町台地は大阪の背骨をなしている。

これは生駒トンネルをぬけ市街地へ下降してゆく近鉄奈良線の車両から見るとよく分かる。
昨日は南の方のハルカスはじめ都心の高層ビルが熱い太陽に焙られてかすんでいた。いわゆる夏霞である。
中八だが不思議に違和感はない。

今日は春日井のほうで急な法事があり、予約投稿です。

夏の粧い

大阪のおばちゃんとして夏めける

いろいろ観察してみた。

やっぱり大阪のおばちゃんファッションというのものがあった。
春は春なり、夏は夏なりに。

遠い記憶

学帽と日傘の仲のそれっきり

少女が日傘をさすなどはおませなことだと言われた。

うぶな男の子とおませな乙女。
話がかみあうことなどあるわけなく、淡いままの遠い記憶である。

制服

見送りの母に手を振り更衣

毎朝決まった早い時間に出勤、通勤する親子がいる。

娘さんは、この春からどこか遠くの学校へ進学したようで、父親と同じ時間に出ることから地元ではない遠くの学校へ通うようだ。
いまどき、思春期の女の子が父親と一緒に家を出るなんて珍しいことだが、それを姿が見えなくなるまで見送る母親がいることもまた珍しい。
最近、制服が夏のものに改まって、長い袖から解放された腕を振る姿はまさに明るい開放感に満ちている。

夏化粧

立看板ど真ん中なる麦の秋

三輪一帯が茶色に染まっている。

三輪山の若葉も天辺だけとなって常緑の落ち着いた色にもどり、いよいよ夏色濃しだ。
ただこうしたせっかくの光景も、太陽光発電所と化した放棄田が鈍い光りを返していたりして、小津の舞台もすっかり変貌してしまった。
こうした麦畑は二毛作はせずに休ませるのがならいのようである。
あとしばらくは麦が風に靡く様を楽しめるだろう。

山中の集落

卯の花の垣のなにやら隠れ里

これ以上ないというくらいのいい天気。

気温こそ30度近いが風が乾いているせいか、日除けさえしておれば外歩きにはもってこいだ。
日本書紀読書会があるというので今日も飛鳥へ。隔月開催なので次回が待ち遠しい。

講義が終わって多武峰の麓を散策すれば、数戸しかない集落へ出た。とっつきには勸請縄が吊され、古くからの集落だと言うことが分かる。
さらに行けば卯の花の垣が巡らされて、人影も見られずなにやら隠れ里めく雰囲気だ。
多武峰の山腹にはこういう集落が散在していて、ハイキング気分で訪ね歩くのも悪くはない。

インバウンドもいいが

袋角ふりたてねだる仕草かな

東大寺は修学旅行シーズンハイである。

ぽっこりと角が生え始めた鹿が煎餅をねだる仕草がまるで挨拶するようだと、ツーリストとくに海外からの観光客に人気で、スマホかざしながら鹿と戯れる光景があちこちに見られる。
インスタグラムとか自撮りに夢中で、なかなか煎餅がもらえないと業を煮やしてツーリストを突き飛ばす事故も多いらしい。
見ていると長々と挨拶させているのはたいていアジア人、それも中国系に多いと見た。
これからは子鹿のシーズンでもあり、ナーバスになっている母鹿とのトラブルも増えると聞く。
インバウンド効果もいいが、あくまでも野性の動物であることを周知、呼びかける活動を保護団体任せにせず、自治体、観光協会なども積極的に関わってゆく必要がある。