夫婦和合の神事

春ごとの神のまぐはひおほらかに

毎年第一日曜日が飛鳥坐神社の御田植祭(おんだまつり)。

朝から雨とあって人出が少なかったようだが、これが幸いした。
飛鳥の小高い丘にある神社拝殿前はごく狭く、午後2時から始まる神事を確実に見るには午前中から場所に陣取って辛抱強く待つ必要があるのだが、雨のおかげでのんびりと午後一時頃でも充分神事が行われる舞台が見える場所に立つことができた。
第一部が恒例の御田植祭。これは一種の予祝行事で一年の豊作を祈願する神事。
そして、第二部が大和の三大奇祭といわれる所以となる子孫繁栄を祈願する夫婦和合神事。天狗とお多福がおおっぴらに舞台の上で「種付け」とよばれる演技を行う。何とも開けっぴろげのおおらかな神事だ。その後枕紙を丸めて会場に投げ、キャッチできたものは子宝に恵まれるという。

かくて、春の祭を堪能して、気がつけばいつの間にか雨が止んでいた。宮司によると「日時になりて雨の止み」と昔から伝わっているそうである。今年も目出度し、目出度し。

“夫婦和合の神事” への2件の返信

  1. 全国に奇祭と言われる神事は多々ありますが天狗とお多福の組み合わせには思わず笑ってしまいそうです。
    さらにおめでたい福紙、お後がよろしいようで・・・

    1. もちろん、すべて村の男性が演じるわけですが、お多福のほうが恰幅がよかったり、翁役が手取り足取り指導したり、会場は笑いの渦でした。拭く紙=福の紙=福の神というわけで、まことに「春ごと」らしいお祭りでした。

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