キトラ古墳壁画公開

渡来人よるべの里の花木槿
通り雨走る字の花木槿

キトラ古墳の壁画が公開されている。

事前申込みの必要な今回は、漆喰に描かれた四神のうちの朱雀を目の前で見ることができた。
壁から剥がした絵は、まるで薄い布の上にでも描いたようでとても壁とは思えなかったが、技術の粋をこらして保存に努めている証だろう。
石棺は高松塚古墳に比べるとずいぶん小振りで大人一人が横たわるのがせいいっぱい。内側には四神、十二支の獣頭人身像、そして天井の天文図が描かれているだけである。飛鳥美人の姿は描かれてない。墳丘も小さくて、8世紀初め頃完成した、古墳時代最後期のものということらしい。
盗掘に遇ってるが、埋葬者は残った人骨から50,60歳代の男子だという。藤ノ木古墳などを見ているので、出土品が少ないのは寂しい気がした。
高松塚古墳の主は、描かれた図から、日本書紀編纂の責任者だった舎人親王ではないかとする説が説得力をもつが、はたしてキトラの主は誰なんだろうか。

“キトラ古墳壁画公開” への2件の返信

  1. 一昨年の秋、飛鳥歴史公園をスタートとして最終地、飛鳥寺でhodakaさんとお会いしたのでした。
    その時にキトラ古墳がすぐ近くにある高松塚古墳に続き日本で2番目に発見された壁画古墳という事を知りました。

    今、その古墳が公開されているのですね。
    奈良は汲めども尽きぬ歴史的価値のある遺産の宝庫。
    今後の調査で古墳の主が解明されるかもしれませんね。

    1. キトラ古墳のあたりは、明日香の奥まったところで、渡来人が多く住んだと言われます。規模も小さく、副葬品の断片から再現した刀も反りがなく、獣面人身の十二支像とか、半島の影響を強く受けていますので、その長の墓かなあとは、素人の印象です。

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