一喝

寝過ごせし朝を鋭声の鵙叱る

虫食いのように更地が残されている宅地。

そんな、なかば街と化しているところにも鵙が巡回してくる。各家のアンテナに止まり、電柱に止まり、律儀に自分のテリトリーを宣言しているようである。
これまでは漫然と聞いていたが、耳を澄ませて聞いてみると、鵙の高音は婚活期間であるという理由のほかに、秋独特の澄みきった空気とも響き合っていることがよく分かる。考えてみれば当たり前のことだが、建物やあたりに鋭い声が響き渡る朝はことさらその感が強いように思われる。
先日も、ちょっと寝過ごして新聞を取りに出たら、寝ぼけ頭を一喝するように頭上から鵙の声が降ってきた。

“一喝” への2件の返信

  1. 私は鵙の鳴き声も姿も見たことがありません。
    知っているのは歌だけです。
      もずが枯木で 鳴いている
      おいらは藁を たたいてる
      綿ひき車は お婆さん
      コットン水車も まわってる
    枯れ木で鳴くから冬の季語かと思えば秋なのですね。

    近所で毎日鳴くのはくぐもった声の鳩だけです。
    2,3日前カラスが異様な声でカア~カア~と激しく鳴き何事かと。
    まるでカラスにからかわれているようで不愉快、鵙に叱られてみたいものです。
    風情も何もあったものではありませんね。

    1. ドラマで秋を演出するときに、必ずと言っていいくらい鵙の声を使います。都会では無理でしょうが、そばに里山があれば畑があるので、必ず鵙は巡ってきますよ。聞いたはずなのに気づかなかったということだと思います。

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