走り去る

しぐるるや傘だれも持ち合はすなく
持ち合はする傘なく宇陀の初時雨

宇陀の時雨だった。

句座がはねて外へ出たらぱらぱらと来たのだった。先ほどまで窓から冬日がさしていて、意外に温かい日だなと思っていたので意外だった。山がちな地形を縫って、走り去ってはまた通り過ぐ。そんな繰り返しが今年も見られるのだろう。

“走り去る” への4件の返信

  1. 「宇陀」って 人麻呂が「東の野にかぎろひの立つ見へて返り見すれば月傾きぬ」と詠んだ万葉からの古~い古~い土地。(冒頭の東を ヒンガシと 詠みますが、これが おかしくて この歌、すぐに覚えました)

    所が いまだに宇陀が どのあたりにあるか よく分からない。
    訪れようと思っても どこに行きゃいいのか 分からない、と言う、
    実に (私にとって)神秘的な土地なのです。

    常ゝそう思っていたところに、ほだかさんの
     「持ち合は する傘なく 宇陀の初時雨」 の句が!
    宇陀が とても艶っぽい。
    どんな風に この句が 出たのか?

    いちど 訪れて 見てこなくっちゃ。

    1. 今の宇陀市は榛原、室生、宇陀が合併してたいへん広いエリアをカバーしています。その中心は何と言っても大宇陀で、「かぎろいの丘」は大宇陀の阿騎野地区にあります。早世した草壁の子軽皇子に従って遊猟したときの歌として有名ですね。近くには大河ドラマで有名になった又兵衛桜。
      伊勢街道はじめ昔から大和を結ぶ重要な道が交差して賑わったところです。
      持統など万葉人が薬猟した場所でもあり、織田信雄が入った宇陀松山城下には江戸幕府から認められた日本初の薬草園があり、吉野葛の本場も今では実はここなんです。
      神武大和入りのルートにあたり、大海人皇子が吉野を発って大垣に向かった経由地でもあり歴史的にみても興味尽きないところ。

      アクセスですが、電車なら近鉄榛原駅(急行停まります)からバス。車なら大宇陀道の駅を目指してください。見どころは街道に沿って散在しています。

  2. 宇陀松山城!!!
    山歩きが しんどくなった昨今、山城、廃城歩きを
    それなりに やっているんですが、「宇陀松山城」というのが
    あるんですね! ネットチェックしたら ;
     福島正則の弟・福島高晴の居城で
     城下町は重要伝統的建造物群保存地区に選定されており、
     現在も優美な町並みを残しています。と。
    これは 行かなくては。
    貴重なSUGGESTIONありがとうございます。

    1. お出での際は薬草園も経営している<森野吉野葛本舗(クリックしてください)>で本場葛切りはいかが。
      町並みは車で通り過ぎただけで、薬草園へはカタクリの季節に行こう行こうと思いながらまだ果たしていません。

ほだか へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください