人間を養うということ

中元を届けし先は鬼籍入る

かつて若い頃生き方や考え方を養ううえで多くの人生の師と仰ぐ人に恵まれてきた。
先生方は文学や美術の世界で名を成しすでに老境に達していた方ばかりだったが、少しも偉ぶるところがなく、若輩の私を人間として対等に扱っていただいたことに感謝するのみである。
先生方は社会人としても教養人としてもすばらしい方々だったので、問わず語りのお話にも示唆に富むことが多く、感化されることが大であった。
盆暮れには直接お宅に伺うことを楽しみとしていたが、ひとり、二人とお亡くなりになり、今ではそういうこともなくなって10年あまりが経とうとしている。

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