つらつらと

人寄せて止まぬ椿の大樹かな

こういうのをつらつら椿というのだろうか。

五メートルはあろうかという椿が、日当たりの良さもあってか、上枝と言わず下枝までびっしりと花をつけている。箒の掃き目も新しい根元の地面には真っ赤な花が散りはじめているが、まだまだ咲き続ける勢いを感じる。
山茶花の花期も長いが、椿もこうしてかつ開きかつ散りながら春のど真ん中を進んでいるのだった。
ここを通る吟行子はみな感心して見上げてるのだが、当日はこの光景を詠んだものは少なかった。
小子もこの光景を前に二、三十分腕を組んでいたが、いまだにうまく詠めないでいる。キーワードは今書いた数行の中にあるのだが、うまく言葉として醸成されてこないのだ。

“つらつらと” への2件の返信

  1. 見事な椿の光景は容易に想像できるのですがいざ句にしようとすると悩みますね。
    hodakaさんの一文「箒の掃き目も新しい根元の地面には真っ赤な花が散りはじめている」から私は落椿を詠んでみたいと試みたのですが迷うばかりで今夜は句になりません。

    最近椿が好きになっている私は先月一句を書にしてみました。
       生きることは一筋がよし寒椿(五所平之助)
    とても気に入っている句です。

    1. 五所平之助は俳人としてもよく知られていたようですね。
      原石鼎、前田普羅、久保田万太郎、きら星のような俳人の指導を受けたなんて、よだれがでてきそうなうらやましい話です。

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