軒瓦連なる路地の丁子かな
どの家も立派な軒瓦である。
家並みが統一されて、狭い通りに向き合うように軒を並べている。
路地とは言え、電線が地中に埋められているせいか狭くは感じない。
昔商家だった家には駒繋ぎの金輪が錆びたまま残され、それを見ただけで時間は百年より昔にワープしてしまいそうな感覚を覚える。
屋根からの日射しが高くなって、路地に日が当たる時間が伸びてくると、軒先に置いた鉢物が目が覚めたように生き生きとしたようで、沈丁花もようようと開き始めたようである。香りはまだ浅いが、そのうち路地いっぱいに甘い香りが立ちこめてくると、春本番である。
路地に春本番の足音が・・・
普通の路地とは少し異なる雰囲気、ちょっと行ってみたい誘惑に駆られる。
堺と並ぶ商業中心地ですからね、その面影を感じながら歩くのも魅力です。造り酒屋、醤油蔵もまだ頑張ってますよ。