風のいたずら

桜散る山の公衆電話にかな
花吹雪山のポストの仁王立
花屑の風紋たえず変化して

今年の花吹雪は豪快である。

短期間に満開になっただけあって、散るのもタイミングを合わせたようで、いつもの三々五々ではなくて一度に散ったというところだろうか。
舗装道路にこぼれた花屑が、砂紋、風紋を描くようにして右に左に風にもてあそばれるのも、いよいよ春が深まった感を強くするのだった。
桜吹雪が、無人の電話ボックス、郵便ポストに降りかかるのを見るものとてなく、当尾の里の春はたけてゆく。

“風のいたずら” への4件の返信

  1. あっという間に咲いてあっという間に散り果てました。
    こんな年も珍しいのではないでしょうか?

    一か月ぶりのお稽古で筆を執りました、ちょっと新鮮な気持ち。
    今月の近代詩文書の課題は
       さまざまの事思ひ出す桜かな(芭蕉)
    まさに実感です。

    1. 桜の名句中の名句ですね。
      人それぞれに桜には思い出、思い入れがあるものです。
      こんな句がさらっと詠めればいいんですが。

  2. 花吹雪は豪快で、しかも風情がある。
    しかしこれも、日常生活に付きすぎると、掃除一つにもなかなか厄介である。

    玄関のシンボルツリーはジュンべリー。これが今、落下盛んの極みにある。
    駐車場にも車にもしっかり舞いおり、しかも昨夜の雨でべっとりと始末が悪い。
     一方、カラカラに乾いた畑には恵みの雨。ここ数日種まきした、春大根・かぶらもこれで安泰。

    何かにつけ裏と表、作用・副作用。なかなか世の中うまくできてるような、出来てない様な・・・。

    1. ジューンベリーというくらいだから六月には実がなるんでしょう。サクランボなみに早く花が終わるんですね。
      花屑、桜蘂は季語になりますがジューンベリーは厄介者?今年は暑い年になりそうな嫌な予感。作物に幸ありますよう。

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