蛮勇

前日に現地入りせる日永かな

もうそんな時期ではなかろう。

「日短か」という季語で読んでも決しておかしくないのである。
この「日永」というのは、やはり三春のうちでも初春、仲春の端境ころが一番雰囲気が合いそうである。
それより前だと、「日脚伸ぶ」の感じがまだ残っており、後であれば「日短」「短夜」を使いたくなる。

出張先で、相手が訃報とか、急に本社に呼ばれたとかの急用ですっぽり時間があくことがある。
その日のうちに帰れるとか、そうでなくても勝手知る場所なら途方に暮れることはないのであるが、初めての土地にぽんと放り込まれたりしたら。
この際ついでだからと観光を決め込む蛮勇もいいが、いずれにしても昏れるまでの時間はとてつもなく永く感じるものだ。
掲句は逆に、ちゃっかり前日までに現地入りして午後を楽しもうというのだが。
さて、現代ではこんなことしていたら、上司や部下に睨まれるに違いないか。

“蛮勇” への4件の返信

  1. そうですね、出張の様態は交通手段・通信手段の発達により様変わりですよね。昔はのんびりしたもの。「品川過ぎたらこっちのもの」という感覚でしたもんね。本社にゴチャゴチャ言われずやりたい放題。ところが今やどこに行っても追跡される。いやそもそも出張など行かずTV会議で済ませてしまう。味気ないでしょうにねぇ。

  2. 日永になりいつまでも明るいのでつい夕食の支度が遅れがち、もうこんな時間と慌てます。
    その分寝る時間が遅くなりベッドで本を開いてもすぐに夢の中。
    夜明けも早く睡眠不足、その分昼寝で補いたいところですが毎日と言う訳にもいかず調整が難しい。

    今朝はひんやりと空気が澄んで御嶽山がとてもきれいでした。

    1. 遅く寝たら遅く起きる。
      体がそんな風になってしまいました。
      最低8時間寝ないと寝た気がしません。年寄りは早起きだと言われるけど、決してそんなことはないようです。

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