払底

樽買のボトル封切る夜長かな

年代物のウィスキーが品切れだそうな。

12年、17年といえば、いまやごくポピュラーな酒だが、メーカーでは想定以上の需要盛り上がりで値上げどころか、原酒自体が底をついてしまったのだという。
有名洋酒メーカーにいまも現役で頑張っているI君のところで、何回か工場見学をさせてもらう機会があったが、寝かせてある樽がずらっと並ぶところなどは壮観でさえある。聞けば、入社年に仕込んだモルトを同期一同で樽ごと確保できるシステムがあるそうな。
同窓会などで、そういう貴重なものを手土産に持ってきてくれるI君も太っ腹なら、メーカーもまたおおらかな社風で、いい会社とはそういうような企業風土が組織のすみずみにまで行き渡っているものであるらしい。
工場見学でいただいたミニボトルが封を切らぬまま棚に鎮座したまますでに数年経過している。この銘柄もいまやなかなか手に入らないものである。飲もうと思えばいつでも飲めるのであるが、ここまで時間が経過すると、もはや記念品を通り越して思い出に近いものになるので、なかなかそういう気にはならないのである。

“払底” への2件の返信

  1. 最近又ウイスキー人気なのでしょうか?
    昔、海外に行くと必ず免税店でウイスキーを三本買って帰国したものです。
    飲み残しのウイスキーがあるので秋の夜長、紅茶に一滴垂らしてみようかな。

    昨日は久しぶりに気温こそ30度超えたものの湿度は低くからりとした秋らしい陽気。
    築25年の大修繕のために庭の枝切をしてもらった。
    もうすぐ咲くであろう金木犀もバッサリ、来週には大掛かりな足場を組むので家の中は暗く窓は締め切り、しばらくは青空も眺められそうにない。

    1. 数年前から若い人の間でハイボールに人気が出て、ウィスキーも身近になったようです。
      需要が膨らんだのは、地道にマーケティングを続けてきた海外で日本の洋酒の素晴らしさが人気を呼んだことの影響が多いようです。海外と言えば、やはり中国の客の貢献度は多いのでしょう。

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