蝶を寄らしめ

二タ本に枯れて榎の路守る

両足をふんばって仁王立ちのさまである。

夏は大木となってこんもりとした影を作り、その葉には蝶が寄ってくることで知られている。
秋には小さな実をいっぱいつけて鳥たちの餌。
生きものにとってもありがたい木だが、人間にも縁あって一里塚によく用いられたそうだ。旧国道などを走れば、こんもりと土が盛り上がって塚のようになっているところに大きな独立した木が立っているのを見ることがある。松も用いられたそうだが、丸くこんもりと茂っていればまずは榎とみて間違いない。
当地では、郡山城下で見られるのがそうではあるまいか。一里塚ではないが、町の入り口に標として植えられた例では、中世寺内町として栄えた今井町にも古い榎の大木がある。
調べてみると、榎はよく根を張るので堤防の固めにも用いられたようで、木津川堤防の木などは京都の自然200選に入っているほどで地元から親しまれているようである。

“蝶を寄らしめ” への2件の返信

  1. 榎、実際には目にしているのでしょうけど詳しくはどんな木か知りません。
    一里塚と言うのが良いですね。道標ともなり得ますものね。

    二日間好天に恵まれ無事に墓参ができた。
    唯一、お墓で会った人が父や母の思い出をしばし語ってくれた。
    母は手紙を書くのが大好きな人で散歩がてらに軒並みメモを入れて歩いていたらしい。
    時には俳句や歌を添えて・・・
    そんな思い出を聞きたくて私は毎月お墓詣りをするのかもしれない。

    いつも畑にいる友人が今日はいなくて梅の花をもらうことができなかったのは残念、来月に期待しよう。

    1. いくらスマホが便利でも、思いついたことをすぐに記録し、それをあとですぐに拾い上げるという芸当は「紙のメモ」にはかないません。
      句帖という高価なメモ帳もありますが、殴り書きするタイプの私にはあっというまにページが尽きるので、いつも縦罫A6メモを持ち歩きます。ここのところ書き出すといくつも湧いてくるときがあって、この分では10月に下ろしたメモが間もなく尽きそうです。
      この中から、ものになりそうなものを拾って句にしてるわけですが、多作多捨、推敲してもなかなか得られそうもないのはさっさと捨てるのがいいようです。
      メモの欄外はそれこそメモ用途。当日見つけた取りの種類とか。そう言えば、今年はやはり鳥が少ないです。昨日などは、五、六種類しか見つけられませんでした。

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