復調か

多武峰ひと筋けぶる野焼かな

気温がぐんぐん上がって気持ち悪いくらいである。

おまけに無風に近く、飛鳥吟行には最高の条件。
野を燒く煙が這い上って多武峰をかきくもらせる。
あらためて飛鳥野を見渡せばかしこに畦焼く煙も立ちのぼって、霞のようである。
春田のずっと先にはたおやかな耳成山がいっそう柔らかく見える。
足もとには早くもイヌフグリが咲き始め、草萌えの春田も起こしてもらうのを待つかのようである。
気分もよくして、望外の出来。ここ二、三カ月の絶不調も上向くかどうか。

“復調か” への4件の返信

  1. まさにうってつけの吟行日和、しかも素晴らしい句の出来に満足感ひとしおでしょうね。
    桜井には親友の実家があり50年来の友情がいまだに続いています。
    多武峰に案内してくれたことはあるのですが記憶は薄れています。
    でもこの句から情景が目に浮かびます。

    1. 昨日は平日にかかわらず珍しく主宰が参加されたので、句会後の酒席で自信作がなぜ採られなかったのかなど、率直に話を聞く機会に恵まれました。

      先客とおぼしき跡の春の泥

      「先客」がダメ。類句あり。
      理由を聞いてなるほどと肯くしか無かったのですが、あらためて思うのは俳句の奥は深い。
      まだまだ初心者の域を脱せずにいます。

  2. 三重へ行く前にPCを立ち上げふと「まほろば句会」を覗いてみました。
    先日の飛鳥吟行で二句も特選に、おめでとう!!
      荒鋤のすむもすまぬも草萌ゆる   
      耳成山をふはとうかべて春田かな   

    私が今月挑戦している作品は
      紅梅にふはとかかりぬ昼の月   中勘助
    昼の月のふは感を出すのが難しいです。

    1. 昼の月ですからまずは半月以下のサイズ。三日月ほど細ければふわという感じはでないので月齢も思い浮かべてお励みください。

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