おとなりの弁当のぞく遠足子
園児が何十人も、
今日の吟行は大阪・住之江公園だ。
名前からしてなにやらゆかしい。
が、昨年の台風の影響だろうか、大木が被害にあったまままだ完全には復旧しておらず、苑の手入れも十分ではないようだ。こんなところに何となく今の大阪行政の閉塞感をみるような思いである。
そうは言っても句材には事欠くこともなく、園児の遠足、球場の大学対抗戦、それも統合がうわさされる府大、市大だ。外野も草萌えはじめて、やがて緑の絨毯の季節だ。
道路をはさんで住之江ボートレース場。そう聞けば、風にも潮の匂いがしてくるような。奈良に住んで潮の匂いはずいぶん長いことかいでない。
住の江と言えば「秋来ぬと・・・」で有名な藤原敏行の歌で百人一首にとられた18番歌を思い出します。
住の江の岸による波よるさへや夢の通ひ路人目よくらむ
懐かしくて改めて「百人一首談話室」を開いてみました。
住之江は昔は白砂青松の景勝地だったが今は埋め立てられその面影はないとの事。
ただ潮の香のみが名残りでしょうか?
いいえ、潮の匂いは全くありませんでした。それだけ海岸線から遠ざかっているのでしょう。
ただ、住之江と聞くと海という具合に条件反射してしまうのです。