瑞々し

ある晴れた九月の朝に蝶生まる

秋の蝶というと弱々しいのが季語の本意である。

が、今の時期でも羽化する蝶がいるのだ。
日課の水栓で水を汲もうとしたら、目の前でその朝羽化したばかりと見える揚羽蝶がゆっくり翅を動かしている。生まれたばかりだから翅や胴体は何の傷もなくみずみずしく映る。
しばらく見ていると、その頻度がちょっとずつ上がってくるのが分かる。もうすぐしたら飛びたとうという構えだ。
昼前に再びその場に行くと、もう揚羽蝶の姿はなく、羽化したさなぎの殻が残っているだけだった。

“瑞々し” への2件の返信

  1. 貴重な経験ができましたね。
    滅多にしか見られない光景、偶然が呼ぶ幸運。
    何にしても生まれる姿は良いものですね。

    生と死、人生百年時代の敬老の日。
    今更祝ってもらうほどのこともなく小学校で催された敬老の日の行事には欠席しました。

    1. 「敬老」の「敬」というのがどうにも気にくわない。この日だけ「敬う」と言う風に聞こえてならない。
      迎えのバスに乗せられて、一流でもない芸能人の歌や踊り、漫才など聞かされるなんざ、まっぴら。まだまだ動けるうちは、お仕着せの娯楽なんぞ無用というもんだ。

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