喜べばしきりに落ちて

探鳥の肩に時雨るる木の実かな
団栗の水漬けるままの雨溜り
水景の石の狭間の木の実かな
団栗のはかまはいまだ枝にあり
禁足の池に木の実の降りにけり

三脚の双眼鏡に立つ人に木の実が降り止まない。

うっかり上を見上げれば顔を叩かれかねないほどの木の実時雨である。
いつもの散歩コースがいつになく楽しい。
小鳥は来るし、花壇は秋の花でいっぱいだし、主役がどこにでもいる。
すっかり実を落とした山梔子の葉の上には枯蟷螂。枝を揺すぶったら戦意示すことなくさっさと植え込みに逃げ込んでしまった。こんな遊びをしていたら、およそ二時間なぞあっという間に過ぎてゆく。
歩数一万はいっただろうと思いきや、ちょっと足りなかった。
足が慣れてきたらもっと距離も稼げるとは思うが。

“喜べばしきりに落ちて” への2件の返信

  1. しきりに物の降る季節になりました。
    ドングリの句がいっぱいできましたね。木の実時雨って言葉素敵です。

    昨日「落葉松」の曲を聴いてできた句です。
      落葉松や寂しき雨の音したり

    我が家の樫の木はまだドングリを落としませんが田舎の雑木林はきっとドングリだらけでしょう。

    1. 団栗は今がピークかもしれません。
      落ちている団栗もみな新鮮で瑞々しささえ感じます。
      枝に残っている袴だってまだ青いものも。

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