揺りかごの写真便りや落とし文
「落とし文」。なんという粋で甘美な響きだろう。
これについては最近知人からホットな写真を送ってもらって初めて知ったのであるが、wikiによると初夏とあるが、むしろ歳時記にも今頃の時分に記載されており、立派な盛夏の季語。
これはゾウムシの仲間とされる虫の仕業で、卵を葉っぱでくるみそれを「揺籃」と呼び葉などにぶら下げておいたり道ばたに落としたりして、卵から孵った幼虫がそれを食べながら成長できる仕組みらしい。ユニークな姿といい、ユニークな行動といい虫の世界もなかなかに奥行きの深いものがある。
写真を勝手に掲載するわけにはいかないので、興味をもたれた方は検索してみてください。
「落とし文」 恋文のことだとばかり思っていましたのにあの葉っぱに包まれた虫だったとは。
揺りかごのようにブ~ラブラゆれていますね。
調べてみて納得しました。
巻紙に書かれた恋文のように葉っぱにくるまれていますね。
今度見つけたら「あっ!!恋文だ」なんてね・・・
この歳になっても知らないことが多すぎます。
知り合いに「虫愛姫」がお二人いらして、毎日のように虫たちの写真を送っていただいてます。トンボなどよくもこんなに種類が多いことかと驚きますが、もっと小さい昆虫たちともなるともう「生きる図鑑」並みにお詳しいのです。
虫たちのいろいろな生態を知ることができて非常に興味深いです。
私も最近歳時記を読むようになって、初めて「落し文」を知りました。
普通に考えると、貴族たちの和歌や手紙のやりとりのなかで、不注意にもそれを落としたという情景が浮かびますよね。その形から連想しての言葉でしょうね。
先人たちの内面の豊かさには頭が下がります。
ブログを始めて1年たちますと歳時記1年分をざっと見渡したことになります。「ホトトギス新歳時記」が中心ですが、7月も終わりの項に「落とし文」を発見し、数日前に初めて知った「揺籃」と重ねてさっそく使わせてもらいました。
「落とし文」というのは手交するに当たって人目に付かないように隠しておくことから来ているようです。虫たちの揺籃がさながら巻手紙のようで、時には地面の落ち葉の陰などに置いてあることからきたと言うことでした。
それにしても子孫を残すのによくできた行動をとるもんだと感心しています。
面白い!! よくぞ紹介してくれました。一度実際に見てみたいです。
恋文は絶対他人にバレてはいけない。でも形に残るものだから、バレるリスクはあるわけで古今東西、「ものがたり」を展開させるに欠かせない小道具なんでしょう。
源氏物語の中でも最重要場面の一つでこの手法が使われています。若菜下、密通の思いをとげた柏木が女三の宮に未練がましく恋文を渡す、こともあろうにそれが源氏の目に触れる、、、、「えっ、やってくれおったな、柏木め、許さんぞ!」、、、ボクが源氏物語最大の場面の一つと思うところであります。。 →⑩p160
今でこそどこにいても電話にメール、インターネットにスカイプにツウィッターにSNS、交信手段は限りなくありますが、当時は手紙や歌に託すなど限られていたでしょうから、文や返信を待つ楽しみ、焦がれなど想像できないものがありますね。
文を小道具として使うことによって物語がより濃密になるような気がします。
文が密通の証拠として取り上げられるのもまたドラマティックです。