芒野や子狐ぴょんと出るかもね
天気があまりにもよかったので、思い立って曽爾高原の芒が原の夕陽を見に行った。
曽爾高原へは本伊勢街道の三重県境手前でちょいと逸れるのだが、もう午後3時は回っているというのに大変な人出だ。亀の山という亀の甲羅のような形をした山の裾がすべて芒の原っぱで、真ん中にある亀の池という湿地帯をぐるりと囲うようにある遊歩道には午後9時まで灯明がともされるらしい。兜岳に沈む夕陽を逆光にして芒を撮り終えたカメラマンたちはさっさと帰り支度をしているのだが、若いカップルたちはまだまだ帰ろうとしない。
芒の原に立ち入ってカメラにポーズをとる小さな姉妹は、まるで芒の原で遊ぶ子狐さんのようでとても愛らしい。
狐と芒、とてもよく似合います。
この句、真っ先に狐のお話(童話)を想像しました。
狐の童話、子どもたちが幼い時大好きでよく読んでやりました。
いま時の孫たちは内田鱗太郎の狐やおおかみが好きですね。
南吉の「ごんぎつね」「手袋をかいに」 かこさとしの「きんいろ狐のきんたちゃん」
そして「チロヌップのきつね」等
狐のお話しってどうしてこんなにもの哀しいのでしょう。
上記の句は楽しくて可愛らしいです。
芒の穂を頭にかざした小さな姉妹、まるでおとぎ話に出てくる子狐さんそっくりで愛らしかったこと。夕陽の芒も素晴らしかったけど、やっぱり子狐さんが句になりました。
絶好のサンセットビューポイントがあるのですね。この写真素晴らしいですよ。
後の月の日、この芒をバックに「月は東に日は西に」を撮ったらいいかもしれませんね。
冬、北風になびく枯れすすきを背景にしてというのもあるかもね。。
そういえば人麻呂の「かぎろひ」の歌が詠まれたのは近くの大宇陀「阿騎野」ですね。「かぎろひを観る会」というのもあるそうです。
夜明け前の曙光と沈まんとする月と。蕪村とはちょっとシチュエイションが違いますが、モチーフとしては似てますね。
いい写真といい句ですね。今の季節にぴったりです。
曽爾高原、昔一度だけ行ったことがあります。一面の芒の原が強く心に残っています。
ほんとうに狐がいても不思議ではありませんね。
3時になっても帰るどころか人がどんどん増えてくるのでびっくりしましたよ。都心からこんなに離れているし、日曜日の夕方だというのにみんな帰らない。よほど魅力あるんでしょうねえ。