廬山寺にて

廬山寺はむらさきならず冬桜
橘の色を葉陰に源氏庭
白壁にさゆるる影の紅葉かな

御所見学を終えて次は廬山寺だ。

近年ここが紫式部の邸宅跡であることが証明され、以来ファンの訪問がひきもきらない。
ここの白砂の庭は源氏庭として有名だが、残念ながら季節外れにて紫のゆかりの桔梗は見られなかった。その代わりと言ってはなんだが、橘の実がすっかり色づいているし、冬桜も迎えてくれた。

前庭では紅葉の影が白壁に揺れ、筆塚の明朝体の揮毫が大変珍しかった。

“廬山寺にて” への6件の返信

  1. こうやって俳句にして残しておくと、あとでその時の情景がぱっと浮かびますね。
    私の場合とりあえず五七五にしておくことを心がけようと思いました。
    推敲はあとで・・・

    1. その場で五七五にするのも大変なので、私の場合は単語、せいぜい五七、七五の断片をメモしておきます。いずれにしてもメモ帳の類いはポケットに入れておきます。すぐに消えてしまいますのでね。

  2. 廬山寺はむらさきならず冬桜
    確かにそうでした、紫の頃にも訪れてみたいですね。

    橘の色を隠さず源氏庭
    橘始黄(たちばなはじめてきばむ)七十二候の第六十候、まさに今頃ですね。

    白壁にさゆるる影の紅葉かな
    影紅葉、床紅葉 美しい言葉を教えていただきました。

    1. 秋と冬の季語が混じり合う季節でもありました。
      嘱目、雑詠ですのであまり季節にこだわらないようによんでみました。これが当季雑詠だと橘、紅葉は詠めませんけど。

  3. 廬山寺、源氏物語の聖地であるはずなのに物語そのもののPRが足りないように思いました。寺の広報担当アドバイザーに源氏通を起用すればいいのに。中川あたりの廬山寺、橘があったのはよかったですね。

    1. 学者、役所頼みって感じでしたね。執筆場所と言っても所縁のものは何一つないのも苦しいところです。廬山寺単独では難しいので、ツーリストなどが源氏所縁のツアーとか組むのが精一杯でしょうか。

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