鳰の川

逆波も倦まず狩りするかいつぶり

当地の今日は西風。王寺の町を大きく迂回する大和川に逆白波がたっている。

ヒドリガモの群れがいっせいに飛び立って下流側に向かうが、風に煽られて隊形がまるで下手なゴルファーのスライスのようにすぐに乱されてしまい、しまいには大きく弧を描いて戻されてしまったり。
そんな光景を何度か目にしたが、一方の水面では今日もいる、いる。
カイツブリ君あるいは嬢がただひたすら潜っては顔を出し、潜っては顔を出しを繰り返している。
行きがけもそうだったが、帰りがけにも同じような場所でひたすら同じ所作を繰り返しているので、最低でも2時間はそうしていたことになる。よほど餌にヒットする確率が悪いのだろう。

ここ数日は幾分気温が高めなせいで耳がちぎれるような痛さはない。
今晩から冷えこんでしばらくの間は寒い日が続くそうだが、年間の寒さのピークであっても春がどこかで動き始めているのが予感できる。

“鳰の川” への7件の返信

  1. 大和川のカイツブリですか。今一番寒い時で、水鳥見るだけで震えがきそうですよね。でも元気にお散歩、けっこうです。

    「鳰鳥の」とくれば「葛飾」と続くらしく当地流山がその中心で色んなところに歌碑が立っています。
      「鳰鳥の葛飾早稲を餐(にえ)すともその愛しきを外に立てめやも」
                             (万葉集・作者不詳)
    まさにど田舎、東歌にぴったりの感じで、そのイメージは今でも変わりません。。。

    (昨晩~未明 雪が降り、雪かきやら足元不如意やらで文句タラタラです。ホントは雪が降ったなんて喜んで風情を愛でなきゃいけないんでしょうがね)

    1. 「鳰鳥」、源氏物語どこかにあったぞと調べたところ、第25帖「蛍」、好ましき脇役の一人花散里との唱和で、
       
        源氏 → 花散里
         「にほどりに影をならぶる若駒はいつかあやめにひきわかるべき」

      花散里とはもはや共寝の関係にはないこと、でもそれはそれでいいんだってことを殊更強調する場面がある。そこで仲のいい二人の象徴として鳰鳥が詠まれているんですな。。

      【JUST FOR MY MEMORY】

    2. 葛飾にかかる枕詞ですね、この場合。
      この歌は東歌らしくなくなかなか意味深長なものがありますね。家持さん、この一帯で雑徭として歌い継がれてきたものを拾ったのかもしれないですね。

  2. 大和川にはカイツブリがいるのですね。
    と言っても私、カモの種類もカイツブリも見わけがつきません。
    水鳥は全てカモに見えてしまいます。。
    ひょっとして我が庄内川にもいるやも知れません。

    琵琶湖のことを鳰海(にほのうみ)、と言うそうですね。

    1. 庄内川の詳しくは知りませんが、伊勢湾に通じている大河ですから、かなりの種類の渡りがあるはずです。
      カイツブリは「浮き巣」という言葉といっしょに覚えてください。
      鳩よりちょっと大きめで、水に潜って魚の類を餌にしています。
      鴨たちのいる池や川にいます。
      「鳰鳥」は枕詞としても用いられますね。

        1. 庄内川河口探鳥会、見てみました。
          藤前干潟は市民運動もあったりして有名です。
          我が家から河口まで20キロ、5キロ地点ぐらいまではサイクリング道路が整備されいてそれからは右岸、左岸を下りたり上がったりです。
          帰省の折の国道23号も近くを走っているので機会があれば行ってみる価値がありますね。

          孫には鳥図鑑をプレゼントしたのですが私が先に見るべきでした。

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