屏風岩

線刻の衣紋涼しき磨崖仏

室生寺の入り口を守るようにある大野寺。

大野寺の磨崖仏

樹齢400年のしだれ桜が有名だが、もっとよく知られるのが宇陀川を距てた対岸にある磨崖仏だ。
高さ11メートル超の弥勒菩薩立像が、屏風岩をくり抜いて光背とした面に線刻されている。河原に降りて間近に仰ぎ見るとその大きいこと。
高さでは長谷寺の十一面観音さんにも負けない。足下には豊かな清流の音、屏風岩の左右は何の木だろうか鮮やかな若葉、そして上には松の木が濃い緑を形成して松蝉の声が降ってくるような佇まいに、しばし暑さも忘れ聞き惚れ、みとれている。

室生寺まで足を伸ばしてみたが、やはり宇陀川沿いの屏風岩が美しく、秋の紅葉さぞかしと思われる絶景だ。最後の大きな屏風岩を巡ると山門に到着だが、こちらは意外に観光客は少なく、このシーズンの穴場かもしれない。

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