二月生れ

産院にタクシー着いて春の雪

最近越してきた若い夫婦に赤ん坊が誕生したらしい。

数日前に家の前にタクシーが來ていたとき、産院へ出かけるのであろうと思ったのは、自治会に入会されたときに、産み月が近いと聞いていたからだ。
一週間ほどしたら、二階ベランダには干し物がいっぱいある。無事にお産もすんでなによりだ。

白い青垣

多武峰古りにし里の春の雪

盆地内では積もらぬが、周囲の青垣の山は真っ白である。

長谷寺を過ぎて隠国、吉隠(よなばり)の辺りに来ると田んぼも畑も真白。宇陀への入り口である西峠近くまでくると道路にも雪が残っていた。宇陀・榛原に入った途端十センチほど降った形跡がある。同じ奈良でもちょっとした山や峠でも気象条件がこれほど違うとは。
多武峰も真っ白。
昔、天武がこんな歌を藤原夫人宛に詠んでよこした。

わが里に大雪降れり大原の古りにし里に降らまくは後 万)巻2−103

藤原氏の里に住む夫人に、
「飛鳥の宮には雪が降ったよ。そちらの古い里はこれからだね」
それに対して、夫人は、

わが岡のおかみに言ひて落らしめし雪のくだけしそこに散りけむ 同巻2-104

「生憎ね。こちらの神に頼んで降った欠片がそちらに散ってしまったのでしょう」と軽く返したという。

「おおはら」は「小原」と書いて万葉文化館あたりをさすという。その辺りが、藤原氏の生誕地とされ、生母の墓もある。
今日みたい雪の日に詠んだのかな。

短い雪景色

梅枝のより梅らしく春の雪

雪が雨に変わって、みるみる雪が解けていった。

解けるまでは、水分をたっぷり含んだと思われる雪が、梅の花や枝に積もっている姿は、やはり梅は梅らしい形をしている。
地面がすっかり雪に覆われて、餌を探すのであろう、ツグミが珍しくその梅の枝にきてあたりを見回していたが、諦めたようにまたどこかへ去って行った。

雪が解けて一安心かと思ったら、また明日から明後日にかけてこの冬一番の寒気、荒れ模様だという。

淡雪

ひとしきり句座のざわめき春の雪

今日は定例の句会。

奈良盆地より幾分気温が低い場所なので、盆地を出たときはまさか雪が降るとは思いもかけなかったが、春時雨が雪模様となったようである。

誰かが窓を見て大きな声をあげると、外は春特有の大きな泡雪であった。

天満さんの梅

拝殿の袖に残りし春の雪

萩原神社拝殿の雪
今日の句会場は天満神社境内の会館。

開始時間の随分前に着いたのは余裕をみておくのは当然として、実際は天神さんの梅を楽しもうという狙いもあった。境内至る所に盆梅があり、梅園もあれば、すでにピークを過ぎたものから、まだ堅いつぼみのものまでバラエティに富んでいる。
しばらく観梅を堪能した後、お詣りしようと拝殿に近づくと、その両脇には数日前に積もった雪がまだ残っていて、しかも汚れも見られない。とくに何をお願いするというではなく静かに柏手を打ってから会場に向かった。

大雪

春の雪今年二度目は嵩を増し
春の雪にはか遊び場そこかしこ
ご近所にスコップ貸すも春の雪
大股に急ぐ人ゐて春の雪
ご近所をそろと一周春の雪

奈良は15センチの積雪。

前回は夜のうちに霙、雨に変わっていたのでほとんど生活には影響がなかったのに比べ、今日のはすごい。ノーマルのタイヤのまま無理をして出勤していった車も随分あったようで、ここは上り坂でもあるし帰りはおそらく車を置いてくるほかはないだろう。
明け方から降り始め、2時間ほどで5センチは降ったろうか。その後も降り続け、通学時間帯には坂になってるうちの前で子供が尻もちをついたりしている。それでも、子供たちにとっては雪は友達のようで、嬉々として雪を丸めては攻撃のチャンスをうかがったりしている。

午後3時現在、小降りには変わったがまだ雪にはかわりない。そろそろ雪かきでもして子供たちの帰り道を少しでも歩きやすくしてやろうか。

大峯山系

山容をくきり見せもし春の雪

去年もそうだったが、今年も2月に入ってからが寒い。

昨日書いたように、ここ数日の寒さで大和の奥山の白さが一層増したおかげで、手前の低くて黒い山とのコントラストが際立ち遠近感がはっきり見て取れるようになったばかりでなく、積雪によって陰影が濃くなった奥山の形までもが明瞭になった。
とくに印象深いのは吉野方面の山々で、奥にあるのが大天井ヶ岳(1,439m)、右(西)の方に孤立峰のように見えるのが伯母子岳(1,344m)ではないかと思えるのだが。山に詳しい人がいたら聞いてみたいものだ。

追)その後地図などで調べたが、伯母子岳なら葛城、金剛の陰になって家からは見えないはずと分かる。となると、もう少し東に位置し孤立峰のように見える山とは?天和山、滝山あたりだろうか?