クールジャパン

お団子に結って涼しき発表会

何か、どこか、涼しいのはないだろうか。

こんなに逃げ場のない暑さというのは初めてだ。
こうなれば、こちらから日常の中に「涼しさ」を求めなければならない。
「クール」とは文字通り「冷たい」、転じて「人が冷たい」という意味だが、最近は「かっこいい」という意味に使われるほうが多いようである。
クールジャパンはいいが、この暑さでインバウンドニッポンがしぼまなければいいが。

梅3キロ収穫

九ちゃんの口笛涼しカーラヂヲ

口笛も草笛も久しく鳴らしたことがない。

今日車に乗ってると、何気なく聞いていたラヂヲから九ちゃんの「上を向いて歩こう」が流れた。
あんな高音の口笛がよく出るものだと感心したが、もしかして口笛というのは自分の音域というものにもリンクしているのではないかと思った。
どうやっても高いところの口笛が吹けないし、その高いキーの部分はやはり歌うこともできないのだ。

梅はまだ大丈夫かと油断していたら、今朝いっぱい落ちていた。
きゅうきょ今朝は梅のもぎ採りと、込みいった枝の剪定を行った。
梅は大きからず小さからず、3キロほど採れた。
もう少し熟れさせて、梅干し作りに挑戦だ。

見上げるような神杉

つくばねの羽根生え初めて宮涼し

衝羽根の実というのを初めて見た。

無患子の実が追羽根の玉となるのに対し,実自身が4枚の羽根をもった衝羽根の形をしているのである。大河ドラマのタイトルバックに用いられているように、秋になると枝から離れてヘリコプターのように空を舞う。
丹生川上神社の境内に茨木和生(運河主宰)の句碑「こっぽりの子が衝羽根の実を拾ふ」があり、そこから顔を上げると衝羽根の実をつける木があった。といっても、宿り木であるらしいのだが。
樹齢千年を越えようかという大木の神杉もあり、川音も聞こえてくる宮を吹く風はすこぶる涼しい。
あらためてもう一度ゆっくり来てみたいと思った。

粋と涼しさ

髷高く結うて涼しき女かな

祭髷と言うのだろうか。

男の祭髪が粋とするなら、女の祭髪は瀟洒とも言えようか。
粋も瀟洒も涼しいにつながる。
この「涼しい」というのは本人にとっての「涼しさ」では勿論ない。周りを涼しくさせてこそ、粋であり、瀟洒なのである。
自分だけが涼しくていいというのなら、それは単なる野暮というものである。

屏風岩

線刻の衣紋涼しき磨崖仏

室生寺の入り口を守るようにある大野寺。

大野寺の磨崖仏

樹齢400年のしだれ桜が有名だが、もっとよく知られるのが宇陀川を距てた対岸にある磨崖仏だ。
高さ11メートル超の弥勒菩薩立像が、屏風岩をくり抜いて光背とした面に線刻されている。河原に降りて間近に仰ぎ見るとその大きいこと。
高さでは長谷寺の十一面観音さんにも負けない。足下には豊かな清流の音、屏風岩の左右は何の木だろうか鮮やかな若葉、そして上には松の木が濃い緑を形成して松蝉の声が降ってくるような佇まいに、しばし暑さも忘れ聞き惚れ、みとれている。

室生寺まで足を伸ばしてみたが、やはり宇陀川沿いの屏風岩が美しく、秋の紅葉さぞかしと思われる絶景だ。最後の大きな屏風岩を巡ると山門に到着だが、こちらは意外に観光客は少なく、このシーズンの穴場かもしれない。

昼の虫も

荘厳を排し涼しき九体仏

今日は36度予想のなか浄瑠璃寺への吟行。

奈良の市街を離れ京都南端の当尾(とうの)の里にしずもる寺の境内に入ると、大きな浄土池もあって幾らか涼しくて救われる思いがした。
平安貴族によって九品往生の思想がひろく信仰され多くの九体仏が作られたが、当時のものが現存するのはここ浄瑠璃寺だけで、本堂、九体仏とも国宝という見かけからは想像もできない何とも豪勢なお寺である。

掲句の荘厳(しょうごん)というのは、仏の頭上に天蓋をかけたりしてして飾ることを言うが、ここの九体仏さんにはそのような飾りはなく、建物自体も天井板を張らず屋根材が丸見えの質素なしつらえである。九体の如来さんたちがその薄暗い本堂に半眼を開いて着座されていて、外の炎暑はどこへやらしばし涼しいときに満たされる。

吟行を終えてバスを待つ間、蜩が見送ってくれた。もう秋はそこまで来ているようだ。

涼の恩恵

緑陰や近しき人ら長談義

緑道や 木立の人の みな涼し

あまりに暑いので盛りを過ぎてから、近場のポタリングで今日の日課をこなすことにした。
いつもの川沿いの道は近年桜の名所となり花の季節は大賑わいだが、季節をはずすと散歩やジョギングの人がメイン。それでもこの酷暑では朝夕以外は人もまばらになる。
この自転車歩行者専用道でふだんよく顔を合わせる人ともしばらく疎遠になる期間だ。
しかし、たまに出くわすと挨拶から始まって近況報告やら雑談やらで時間があっという間に過ぎてゆく。水際であること、木陰であることで周りに比べて温度は幾分低いのも好都合なのである。