衰退

菜の花を供へ作家の忌日かな
命日に供ふ菜の花盗られけり

春は黄色から始まる。

その代表が菜の花だろう。
関東では房総の花畑が話題になってる頃だ。
昨日12日は、生前菜の花を愛したことで知られる司馬遼太郎の命日で、「菜の花忌」とも呼ばれる。
先月末、この命日に供えて最寄り駅から記念館までの道路沿いに並べられた菜の花の鉢が、何ものかによって切り取られるという暗然とするニュースが届いた。
三千本のうち八百本が切り取られたそうで、悪戯にしては度が過ぎており、偏執的な気味悪ささえ感じてしまう。
花は切られず、蕾だけが狙われたということだから、もしかしたら売り飛ばすための一種の畑泥棒なのかもしれない。なんとも罰当たりなことだ。
収穫したばかりの米が盗まれたり、畑からメロンがごっそり盗まれたとか、世も末というか、国が衰退してゆくとは、この類いのことが日常化、常態化してしまうということだろうか。