煙りたなびく

藁塚の棒よりすでに傾ける

盆地を走ればまだ藁ぼっちを見ることがある。

藁にかわる便利なものがいろいろ開発されても、やはり稲藁でなくてはならないニーズもあるのだろう。
たとえば、霜除けの敷き藁などなど、わざわざ買わなくても自前で調達できるわけだし、なにより正月に欠かせない飾りもの、注連縄などである。
藁塚を組むほどではなくて、田に藁束を円錐形に広げて干している光景も少なからずある。
田仕舞いの煙が幾筋も流れる盆地は、いよいよ晩秋の色をふかめてゆく。