初音

飛鳥路の棚田転じて花菜畑

石舞台の菜の花

初音を聞いた。

ひょんなことから奥飛鳥を散策することとなって稲淵集落まで来たときのこと。
雨後の水量豊富な飛鳥川の瀬音にまじってたしかに鶯の鳴き声だ。すぐに音は消えたが、しばらくするとさらに上流の野梅が満開の林から聞こえてくる。巡回しているようだ。初音とはいえなかなか熟練の声だ。
マンサクも咲き始めているし、菜の花の黄色が春浅い奥飛鳥に黄色を灯す。

二上の棚霞

目を遠くに転じれば葛城も二上山も棚霞して幻想的な光景に息をのむ。

朝からの霧がなかなかはれず、まるで雨に煙るような一日だったが風もなく、観光客の少ない静かな小さな旅であった。

“初音” への2件の返信

  1. 色鮮やかな菜の花、そしてモノトーンに煙る山々。
    鶯の初音、まさに早春の息吹に満ち溢れていますね。

    今日、Eテレの俳句大会で初めて三村純也先生にお目にかかりました。
    想像していたよりもお若先生なのですね。

    1. モノクロームの写真は、おそらくskyblueさんが高松古墳から稲淵へ歩いて越えられた峠です。振り返るとびっくりするほどダイナミックな景色ですよ。

      昨日放送があったんですね。見逃してしまいました。
      主宰は私より五つくらい若い方です。10代から詠んでおられるので経験は比べようがありません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください