タフなやつ

蒲公英を摘めばわが指染まりけり

すっかり根を下ろしてしまった。

蒲公英がしぶとくて、これ以上繁殖させないため絮になる前にせっせと摘んでいるのだが、それこそ毎日毎日蕾をつけては咲かせてくる。
なかには猛者の間にまじって在来の蒲公英が頑張っていて、ぽつぽつと咲かせるのがなぜだか愛しいほどだ。

簡単

山内の坊に湧いたる石鹸玉

小さなお子さんでもいるのだろうか。

今風のしゃぼん玉が塀を越えてつぎつぎと湧くように飛び出してくる。
昔の石鹸を溶かしたのと違って、今は吹かなくても液を浸したストローみたいな奴をタクトを振るようにしてやれば勢いよく飛び出すし。だれにでも簡単にできるけど、その分工夫の面白みに欠ける。
だけど小さな子でも簡単にできるのはいいことだと思うけど。

束の間の緋色

弔ひの留守居の庭の楓の芽

庭植えも鉢植えも芽生えてきた。

このいっときのぞかせるのが紅色の芽で、これがほぐれてくると徐々に黄緑色に染まってゆく。
同じ親から生まれた楓の苗木が何本かあって、それぞれ芽を出すタイミングが微妙に異なっているので、長く楽しめるのがいい。
一本だけコハウチワ楓という木があって、これをシンボルツリーにしているのが年々元気がなくなるのが心配ではあるが。

はや晩春の趣

芝桜芝生と陣取りゲームかな

芝桜が開き始めて駐車場脇が明るくなった。

芝桜が斜面の下へ垂れるように成長してきて、いまや逆に芝生をさかのぼって上へも伸びる勢いだ。
芝桜というのは意外に乾燥に強く、石やコンクリートブロックに接していても負けず成長する力を持っている。
芝桜が咲いて庭を賑やかにしてくれる頃となると、もう晩春だという感を強くする。

道標を追いながら

野を歩くはるかの標木瓜の花

前方にいちだんと赤が濃い低木の一段がある。

好奇心にかられてなだらかで曲がりくねった坂道をたどるとそれは木瓜の花であった。
ポツポツと咲く寒木瓜はよく見かけていたので、見事に深紅を咲かす木瓜の花とはこんな季節だったのかな?と思いながら山辺の道の次の道標を確かめるのであった。

念のため今日も予約投稿とさせてもらいました。

もうすぐ満開

濃淡の並木の濃きは花七分
にぎやかに桜散らしの鳥の声
もしかして卑弥呼の墓の桜かな

ヒヨドリは桜の蜜がよほど好きなようである。

先ほどから頭上でしきりに啼きながら花から花へ移っている。それも一羽ではない。
卑弥呼の墓ではないかとも思う黒塚古墳の上に昇ると濠に沿って並んでいる染井吉野が見事である。
桜並木には淡い色の部分とちょっとくすんだような濃い桜色とが混ざり合っていて、どうやらそれは満開かそうではないかによって違うようである。
蕾を多くもった木はどことなく色が濃くて、満開に近い木ほど淡いのである。
下から見上げていると分かりにくいが、高いところから見下ろすとそれがよく分かる。
六分から九分咲きくらいが今の奈良盆地の桜情報であろうか。

親戚に急な不幸があって予約投稿とさせてもらいます。

山草の宝庫

ダム堤の高き低きをつばくらめ

今年は燕が極端に少ない。

早ければ2月末には大和川から侵入するのを目撃するのであるが、家の近くでもさっぱりみない。
どうしたのかなあと思っていたら、過日訪れた崇神天皇陵の濠を縦横無尽に飛び交っている燕が初燕であった。
ここは前にも書いたように江戸時代に改修されて大きな用水池となったところで、濠の高さが十メートルもあるような天皇陵は他に見たことがない。まるでダム湖である。
今日も訪れてみたら禁制の柵を越えて草を摘んでいるグループがいた。
とうに時期を過ぎた土筆ではなく、蕨採りのようである。頭上行き交う燕には目もくれずポリ袋が大きくふくらんでいた。