限りある輝き

御造替なつて本朱の冬日かな

丹塗りの句は先に詠んだが、再チャレンジ。

本朱とは硫黄と水銀の化合物からなり、時間の推移とともに渋味のある色に変化するので「神さび」の趣を強くするとされるが、本朱だけを使うのは春日の本殿だけという。一般には、鉛入りの鉛丹や酸化鉄を含むベンガラなどの顔料が使われるのが一般的である。
水銀の使用は世界的に見ても厳しい制限があり、過去60回休みなく続けられてきた式年造替のためとはいえ、塗料を確保するのはより厳しいものがあろうが、何とか伝統を守継いでもらいたいものである。

白鷺城の白漆喰同様、まっさらな白や赤を目にすることとができる時間は限られている。今のうちに目に焼き付けておきたい。

“限りある輝き” への2件の返信

  1. 伝統的建築物を維持していくのは大変な苦労があるようですね。
    今日雨の京都を訪れて強く感じました。
    2年ぶりに宇治の紫式部像と対面、喜撰橋から屋形舟に乗り茶の葉弁当を味わいながら対岸の紅葉見物、下鴨神社、青龍殿へと。
    詳しくは「百人一首余談」にて・・・

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