目にも暑く

虫害の山赤茶けて秋暑し

外出すると山のところどころが赤茶けている。

初夏の頃に気づいたのだが、初めはカシなどの常緑樹が葉を更新するときの若葉かと思っていた。
しかし、それにしてはちょっと色が濃すぎるかと思っていたら、ダジャレではないが、奈良に「ナラ枯れ」の被害が目立ってきたとニュースで言うではないか。
盆に会ったO師も、故郷の伊賀の山が痛々しいほど様変わりしていると嘆いていた。
この「ナラ枯れ」というのは、落葉広葉樹のミズナラやコナラを7月頃集団的に枯死させる「ナラ菌」と、それを媒介するカシノナガキクイムシという害虫がもたらす伝染病である。
放っておくと枯死した木に生んだ卵のサナギが来年にも羽化し、さらに被害が広がるのだという。

春日山はまだいいほうで、生駒山地、矢田丘陵、そして背にある信貴山などは惨憺たる状況を呈している。
毎年春になると樹木いっぱいに白っぽい花をつけて、山のボリュームがいっぺんに膨らむように見えたものだが、来年はそんな光景も少なくなるだろうと心配される。

撲滅するには、冬季の間に一本一本の木に潜むサナギを撲滅するしかなく、大変な作業になる。
菌と害虫が繁殖しやすい環境が増えてきているのが原因だという。そうだとすれば、温暖化との関係も疑ってみたくなる。
温暖化とは、台風の巨大化だけではなく地球全体の環境のバランスが狂うことなのだ。

「秋暑し」は「残暑」の傍題。
いつになったら暑さが収まるのだろうか

“目にも暑く” への2件の返信

  1. 楢の木でしたか、害虫が繁殖しやすい環境も一つの原因かもしれませんんね。
    松枯れの赤茶けたのもよく見かけます。

    昨日の穀象虫は昔から米に発生しますよね。
    こういう字を書くとは知りませんでした。
    今のところ米には湧いていませんが新米と入れ替わる頃、黒くて小さな虫が出てやがて羽が生えます。これも嫌ですね。

    今日は珍しくエアコン無しの一日でした。

    1. ナラ、カシの木がやられてます。被害は目を覆うほどです。
      何十年の木がいっぺんにやられてしまうんです。そのスピードは想像以上です。山ばかりの土地では対策が追いつかないのもあるんでしょうね。

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