息抜き

秋暑しセルフ給油の泡だちて

今年何度この季語を使ったろうか。

寒の戻りという言葉はあるが、「暑の戻り」はない。残暑、秋暑くらいしか思いつかない。
もうすぐ10月というのに猛暑日を記録する列島。ほんの数日涼しい日があったと思うが、これだけ暑い日が続くと体力がどんどん奪われてゆくようで老体にはきついものがある。
明日は十五夜らしい。せめて夜くらいは息抜きをしたいものである。

ストレス

お茶漬で流す夕餉の秋暑し

九月。

日差しは真夏同様。
ただ日が落ちるといくぶん楽になった。
ただ、暑さのストレスが効いているのか茶碗一杯の飯が進まない。そこで冷たい茶をぶっかけて流し込むしかないのである。

幕下並み

伊賀盆地奈良に劣らず秋暑し

伊賀盆地での気温計は39度を示した。

戻ってきても39度。
途中の山地は標高500メートルほどで33度に下がるのであるが。
この気温計は気象台より2度ほど高い値を示すので、全国レベルで言えば37度。ニュースになっても全くおかしくない数値だが、これをさらに上回る地もあるようで、相撲で言えば幕下並み。
残暑とはいえ、この暑さはいったいいつまで続くのだろうか。

利権政治

入院のかなはず落命秋暑し

東京の知人がコロナで亡くなった。

たいそうお元気な方で誰もが100歳まで大丈夫だと言われていた方が。
コロナ陽性と判明し救急車を呼ぶも、ここでも受け入れ先が見つからず更に悪化して再度救急車が来るもすでに心肺停止となっていたという。なんともお気の毒な話だが、これが今の日本の政治である。
このたび統一教会が政権深くまで浸透していた背景には、教会の利権と政治家の保身がみごとに一致したことがあげられる。
自分たちの利権、お友達の利権のためにしか動かない。社会的弱者救済など口先だけで真剣に取り組んだことはない。
まだまだコロナの自宅死は続くだろうし、増えるだろう。
欧州で医者として活躍している人によると。この夏はマスクなしで長いバカンスを満喫中だという。
いったいどこでどう食い違ってきたのか。
答は明かである。厚生官僚、なかんずく自分たちの利権確保しか頭にない医療技官のいうままに無駄な3年間を過ごしてきたからである。
検査と隔離。これしかないのに、PCR検査が全く進まない。精度が低い抗体検査ですらいまだに十分に行き渡らない体たらくでは、老人はひたすら死を待つのみである。

ひりつく

変調の胃の腑さいなむ秋暑し

今日の暑さは特別だった。

予報通り午前中には乾いた空気に変わりいくらか涼しく感じるかと期待したが外れた。
紫外線がきついのだ。
外にちょっとした時間いても肩や背中がひりひり痛い。とうとう今日は畑へは出ず仕舞い。

あとの祭り

宅配の箱取り入れる秋暑し
クール便すぐに汗かく残暑かな

残暑なんてもんじゃない。

炎帝がいまだどっかり居坐っているにちがいない。
全国の気温マップを見ても東日本がようやく真夏日レベルに達してきたのに、西日本は猛暑日オンパレード。
こういうときはひどいとこに越してきたものだと思ってもあとの祭り。

果てしなき闘い

エレベーター見知らぬ人と秋暑し

朝のうちに回覧板を回すといってもやはり暑い。

宅配で届く荷だって中までむんむんと熱い。
台風の余波なのか風も熱風で、西日を避けるための葭簀もその熱い風ですぐ倒されてまったく役に立たない。この分では毎日残暑の句が生まれそうだ。
炎帝との闘いはいつまで続くのか。