三毛猫の抜け毛からまる春埃
カーテンを開けると猫の毛が舞い上がる。
ここ二週間ほど、彼らの冬毛が落ち始めたらしい。
窓というのは、日向ぼこにもなるし、そこから道路を眺めるのも好きなようで、とくに抜け毛が多い。
断熱の効いた家の中で過ごしていても、やはり冬毛というのはあるらしい。
コーミングが好きな子がいて、毎朝ブラシをかけてやるのだが、冬の間の抜け毛はほとんど目立たない。ここのところは窓際はもちろん、階段の隅や棚の上(猫は高いところが好きなのである)など、いつもより広範囲に目立つようになる。
掃除機のポットの半分は彼らの不要となった冬毛の時分なのである。
春になればちゃんと生え変わる猫ちゃんがうらやましい。
年々頭髪のボリュームは減る一方、二度と生え変わることのない貴重な髪の毛よ。
昨日に続き映画館へ、術後の見え方が以前に増して鮮やかである。
美しいものはより美しく逆に汚いものはより汚いのが嘆かわしい!!
「ちはやふるー結びー」上の句、下の句に続く第三弾。
今までは一番良かったような気がする。
それは百人一首 談話室で最後までしっかり学習したおかげと実際に近江神宮の前に立ち名人戦クイーン戦の会場に足を踏み入れたことが大きく影響していると感じた。
丁度あの時期、結びの撮影中でした。
そしてメンバーと闘志むき出しでかるたを取り合った懐かしさに浸った。
改めてあの二年間の思い出は宝物です。
花のいろはうつりにけりないたづらに我身よにふるながめせしまに
この映画で実感を深くしました。
ちはやぶる神代もきかず竜田川からくれなゐに水くくるとは
やはり忘れられない歌です。
今日は新たなことを始めたいきっかけにもなりました。
そしてガラッと変わりもう一つの映画「麦秋」(1951年)
小津安二郎です、今までの小津作品で一番だと思いました。
北鎌倉に住む或る大家族の日常風景。
婚期を過ぎた娘をめぐる三世代家族の心の機微。
何気ない仕草や風景が子どもの頃と重なる。
「嫁けない」のではなく「嫁かない」のだと今どきの娘が言うようなセリフに笑える。
ある人物が「大和はいいとこじゃ、まほろばじゃ」のセリフも良かった。
「北の桜守」も「ちはやふる」も出来は上の部類だと思う、しかし「麦秋」とは比べ物にならない。
映画になるとつい長くなってしまいごめんなさい。
映画「麦秋」に出てくる桜井近辺はかつて麦畑が一面広がっていたそうです。そこから特産・三輪素麺が生まれたと聞いています。
麦畑の奥に三輪山が見え、手前の農道を花嫁道中が進む。やまとまほろばの美しい光景をよくフィルムに残してくれたと思います。
こちらへ引っ越してすぐに詠んだ句に、
がありますが、まさか自分もその残像に触れていたとは思いもしませんでした。
麦畑は三輪山の前に少しばかり残るのみです。