水際の競争

影立てば草魚寄りくる水温む
木道を草魚くぐりて水温む
真鯉には浅瀬打たせて水温む

鯉よりは長いが、鯉ほどはずんぐりしてない。

鯉かとまがう長さ三尺ほどの草魚が水際に群れている。
鴨たちにパン屑の餌をやるひとがいるものだから、草魚たちも集まってくるのだ。
鴨たちは草魚軍団にはたじたじのていで、取り巻くばかりでなかなかご馳走にありつけない。
おまけにオオバン、バンも集まってくるので、競争率はぐんと上がる。
その鴨たちも間もなく北へ帰る。今のうちに体力をつけておかなければ。

2 Replies to “水際の競争”

  1. 草魚、オオバン、バン等々詳しいですね。
    もう一度生物図鑑を開いてみなければと思うほど知らないことばかり。
    でもこの感覚は経験したような何となく見たことのある光景です。
       影立てば草魚寄りくる水温む

    1. 水温むというのは冬のように手を切るような冷たさが引いたかなという視覚的な感覚であって、「水親しむ」までの皮膚感覚、水遊び感覚はないですね。
      だから、直接ふれてどうとかというような詠みはまず見当たりません。
      年がら年中草魚が群れて寄ってきますが、その動きの軽さや水面の返す光りの強さなども暗黙的に述べているわけです。意外に微妙な季語です。

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