百草園

かたかごのかんばせ風に伏せしまま
かたかごのなぞへすなはち城の山
かたかごの花のしりへを城山へ
かたかごの花のなぞへに城下町
かたかごの褪せたる花のそよぎかな

森野薬草園は宇陀松山城の麓にある。

城下町の面影を強く残す町から急な石段を登ってゆくのだが、その途中の斜面がカタクリの群生地となっていて先月末から咲き始めた。
今年こそ行かねばとその時期を探っていたのだが、つい出遅れて今日になってしまった。案の定もう盛りは過ぎたとみえて、花は褪せが目立つ。それでも七曲がりする急磴の斜面いっぱいに咲いているのは壮観である。
振り返れば、持統天皇の薬狩りで有名な安騎野の広がりが眼下にある。
ツムラなどよく知られる薬メーカーのいくつかはここが発祥地である。
急磴を登り終わると薬草園が山の斜面にひろがり、その種類だけで200以上。文字通り百草園であり、ふだん見なれた草の大方は薬となると知って驚かされる。
薬草とはいってもそれぞれ花も咲かすわけで、カタクリだけではなく春、夏、秋といろいろな花も楽しめるようである。
花の季節も記したパンフレットがもらえるので、それを見ながら季節ごとにも楽しめそうである。

また、薬草園のすぐ脇を城山へ通じる立派な道が整備されていて、さらに500メートルほど行くと到着できるようである。
ここもまた、次回の楽しみにとっておくとしよう。

4 Replies to “百草園”

  1. カタクリの群生地を初めて見たのは地元ではなく東北の地でした。
    やはり東北では相当遅れて4月の下旬ぐらいだったような気がします。
    カタクリも薬草になるとは知りませんでした。

    朝晩の寒さから解放されて日中は日差しがたっぷり。
    昨日当地もやっと桜の満開宣言が出されたようですが目にの前の土手の並木はまだ茶色っぽさが勝っていて満開にはもうしばらくかかりそうです。
    こんなに遅いのは珍しくやはり川風の冷たさが原因でしょうか?
    並木の植え込みのレンギョウは満開です。

    1. カタクリの効能は擦り傷、できもの、滋養とあります。なかには立派な漢方薬名をもつものもあり、新しい発見を楽しみました。

      盆地はこの週末が満開を迎えそうですが、隠国から東はまだ一週間待たなければならないでしょう。山のあいにポツポツ櫻が見える光景もいいものなんですが、昨日は残念でした。

  2. 宇陀の森野薬草園は 一度 訪れてみたいと思っており、
    訪問記、とても 参考になりました。
    隔月にカミさんが車で横浜→堺に介護帰省しますが、その時、
    名阪道の「針」の野菜直販店に必ず寄るので、そこから 40分ぐらいで
    行けるんですね。

    スイマセン、句の鑑賞をほったらかしにして・・・。

    1. 薬草園には駐車場がありませんので、近くの大宇陀道の駅に停めてください。
      見学で一汗かいたら、道の駅から1キロほど走って、本業の吉野葛、葛切りがお奨めです。
      大宇陀は東征軍が切り従えた一帯ですから、古代にも思いをはせながら散策をお楽しみください。

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