長いトンネル

恋知りて黒眼がちなる夏帽子

夏帽子は目深にかぶるもの。

幅広いつばに隠れてなかなか表情が読み取れないが、恋は色に出るというから、さしずめ眼の表情に現れてしまうに違いない。
瞳もいくぶん潤み、西施が合歓の花の風情となろうか。

今日第四日曜日は結社の例会句会。参加以来四ヶ月、計28句ことごとくボツが続いたが、五ヶ月にしてはじめて選に入った。
まさに長いトンネルを抜けた思いである。そんな浮いた気分から柄にもない句を詠んでしまった。

6 Replies to “長いトンネル”

  1. 選に入って良かったですね。励みになりますよね。

    掲句は女性的な句に感じました。
    これは経験に基づいたものでしょうか?
    彫りの深いまつ毛の長い女性の横顔に合歓の花を想像させます。

    1. 特選一句、並選一句でした。兼題句会というのは本当に難しいものです。

      掲句は偶然鉢合わせした乙女のインパクトが強烈だったのです。そのときの彼女の驚きようったら。まるで秘密のデートへ向かうところを目撃されたような羞じらいを含んでいたようです。目一杯に広がった瞳が忘れられません。肌が白いうえに全身白づくめ、以来「芙蓉の君」と名づけて心にしまい込んでいます。

  2. 朝刊の俳壇で見つけた句です。
       夏帽子耳のかたちは父譲り
    きっとこの女性は爽やかにきっと自慢の形の耳を出して夏帽子を被っているのでしょうね。
    私はと言えば目深派でしょうか・・・耳の形が悪いんです。

    1. 耳というのは夏帽子だからこそ視線が注がれるポイントかもしれません。冬帽子なら隠れてしまいますものね。
      耳ではなく目力勝負でいきましょう。耳は性格、内心を語れませんが目は正直です。

  3. 恋知りて黒眼がちなる夏帽子

    好いですねぇ!
    これは 小生評(?)では、今年最高です。
    ほだかさんには 珍しい 初々しくも瑞々しい句。夏帽子を目深に被った、その奥に黒い瞳。”恋を知る”なんて はるか昔にも 味わったかどうかわからない想いですが、こういう女性、と言うか女の子を 何故か見たことがあります。黒い眼と夏帽子の色比ぐあいが とても効いています。

    1. この句は多分情緒に流れるということで結社の選には入らないでしょう(試してみますか(笑))。
      しかしながら、50数年前のワンカット、うまく言い当てることができたと満足してます。昭和蝉丸さんから過分の評価をいただき、たまには枠をはみ出すのも悪くないなと。
      どうせ、長くはないなら「これが自分」というものを前面に出してもいいんではないか。まして、それが自分の目で見、耳で聞き、匂いを嗅ぎしたものならではの迫力で詠んでみたい。
      実際、お気に入りはすべて体験からのもの。
      生来はみ出し者の性分が頭をもたげています。

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