北上デルタの思い出

末枯れてデルタ広大無辺なる

北上の河口は広大だ。

川筋が何本も走るので、横断するにはいくつもの葦が茂るデルタを越えることとなり、いったん踏み入ると慣れてないと抜け出すのは大変である。しかも道路は必ずしも一本道ではなく、堤防を上り下りしながらの大きな迂回道を行くようなもので、行けども行けども左右に葦の原を見ることになる。
一体今時分がどこにいるのかさえ時々分からなり不安に襲われるが、今は幸いにナビという便利なものがあるので指示に従っていれば安心だ。それに、近くには高速道路も伸びているので、今では苦労してまでデルタ地帯の中に突っ込む必要もなくなっているだろう。

二十年以上も前に走ったのはもう夕暮れどきで恐怖心半分で走り抜けた懐かしい場所だが、ここら一帯は五年前の震災津波で大きな被害を受けた地区なので、今は随分景色も変わっているかもしれない。

“北上デルタの思い出” への2件の返信

  1. 春に訪れた北上展勝地は素晴らしかった。
    東北最大の北上川には新、旧二つの河口があると聞きました。
    春の展勝地に遊ぶ限り東日本大震災による津波の爪跡を感じることはできませんでした。

    1. 空からみればデルタ全体を見渡せるかもしれませんね。平地を走っている限りは、新旧の区別も付かない、まさに広大無辺と言うしかない広がりでした。

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