油断

水筒を忘れし鍬に春行けり

雨から一日おいて土にさわった。

作業が遅れ気味で焦りがあったか、天気がよかったのにうっかり水をもっていかなかった。
案の定少し動いただけで喉の渇きを覚える。
もう少し暑い日なら下手すると熱中症になりかねない。
くわばら、くわばら。

アンニュイ

レシートに春行くガムを吐きにけり

肌寒い一日。

深夜に間近な雷鳴があり、うつつに聞いてはまた眠りに落ちた。起きてみれば曇り空。
照ったり厚い雲がたちこめたり終日すっきりしない天気で、どうも気が晴れず何もやる気がしない。
所在なくガムを噛んでみたが、手許には適当なものがなくポケットにあったコンビニのレシートに捨てる。なんともアンニュイな晩春の一日ではあった。