遊び友だち

風吹くまま角向くままにかたつむり

なめくじは見るのもいやだが、蝸牛なら掌にものせられる。

子供のころからの遊び相手だし、あのゆったり動きを見飽きることもなく、とくに人間に害を及ぼすことのない蝸牛は歳をとっても愛してやまない存在なのである。
目玉はあの角の先端にあって光りを感じることができるらしいが、視覚というのはないらしい。ということは、いったい何をしるべに動いているのだろうか。匂いなのか、音なのか、風(空気)なのか、調べてもないのでよく分からないが、少なくともあの動いて止まない角が何らかのセンサーの働きをしていることは違いないだろう。
梅雨も近い。絵に描いたように、雨に濡れた紫陽花をかたつむりが這ってくれないかと思う。