水辺へ

連結のとんぼうあてのあるごとく

車の前を悠然と流れてゆく。

いったいどこへ行こうというのか。どこかの水辺だとは思うが。
とんぼの連結飛翔を久しぶりに見た。
あっという間に視界から消えたので定かではないが、あれは精霊蜻蛉だったか。
瞬間に40年も昔の安達太良山のつるみ蜻蛉の大群の記憶が蘇る。
山から里に降りて産卵を迎える時分なのだろう。