雄大な眺め

我が祈りはるか高みに冬霞

家から見て正面つまり南東に見える山々の麓が山の辺であり、飛鳥である。そこからさらに奥が吉野であることを知った。
一昨日、「もしかしてあれは畝傍では?」との思いに駆られる、頂辺がやや傾いた台形の小高い山の輪郭が遠い山を背景にはっきり見えたのだった。
それで昨日思い立って確認がてらドライブに行ったのだが果たしてビンゴだった。
これから自転車でひんぱんに訪れるであろう場所の地理を頭にたたき込むため、明日香村の主な遺跡を大急ぎで回っただけであるが、やや高いところにある万葉文化館近くから見える二上山の二つのピークががはっきり見えるのだった。
二上山は金剛山系の北端に位置するが、ちょうどその北に当たる自宅からは雌岳が雄岳に隠れて見えないので、飛鳥からの眺めはふたこぶがはっきり見えて特別新鮮に感じる。
さらに生駒の山並みが意外に遠く低く見える。飛鳥からは盆地の北へ向けてわずかずつ傾斜しているような感じだ。
全部まわったわけではないが、いまのところ大和盆地の眺めは飛鳥からあたりが最も雄大さに富むのではないだろうか。