夏寒

自転車をこぐ初夏の寒さかな

自転車の風が冷たい。

初夏とはいえ今日あたりはまたまた4月に逆戻りのようである。
夏寒しというほど夏は進んでいないし、浅い夏ならではの、春と夏とが交差するような日々の連続である。
連休が終わった途端浮かれた気分は否が応でもしぼんでしまうような夏寒とも言えようか。

自然児のフォルム

初夏や狼像の四肢の爪

東吉野村というのは、明治期日本狼が最後に見られた村だそうです。

若い雄だったそうですが、英人に買い取られ大英博物館の標本として保管されているとか。この標本をサンプルにした狼像が同村小川地区の高見川沿いに建立されていて、近くには山茶花主宰三村純也の句碑がある。

狼は亡び木霊ハ存ふる(おおかみはほろびこだまはながらうる) 三村純也

揚句はその狼像を詠んだものであるが、鋭く太い爪をしっかり大地に踏ん張り咆吼する姿が非常に美しいシルエットをみせている像である。