覚悟の瞬間

認知症わずか兆しの土用かな

親が厳しい食餌制限のもとで痛みと闘う最期を過ごすことになった。

もう自分の食事さえ満足に作れなくなった親を在宅で看取るため介護申請して、今日が本人調査日だった。
調査員の方にいろいろ質問を受けるのを傍で聞いていたが、悲しいかな、もう昔の母ではない。10分ほど前に確認した内容はおろか、確認した事柄すら忘れているのを目の辺りにして、家人とも深く頷き合うのだった。

これからの闘いは容易なものではないことを覚った瞬間である。